「自分でどうにかしなきゃ」は悪手

 仕事が遅い人は、自分でどうにかしようと考えすぎです。もちろん責任感を持って仕事に挑むことは非常に大事ですが、目的を履き違えてはいけません。

 相手は皆さんに「時間内で」仕事をしてほしいのです。大事なのはこの「時間内」ということであり、極端に言えば、「皆さんに」というのはその次であることがほとんどです。

 そのため、自分だけでどうにかしようとするその思いが、むしろ自分の評価を下げてしまう可能性があるのです。

 頭の回転が速い人はそのことを理解しています。そのため、なるべく速い段階で、まわりの人に相談をして、仕事を個人競技から団体競技に切り替えるのです。そうすることで、自分のところで仕事を止めず、スムーズに仕事を進めていくことができるのです。

「まわりに仕事をお願いするのは失礼なんじゃ」と思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。緊急事態になってからお願いされる方が迷惑ですし、人に仕事を手伝ってもらったのならば、自分も相手の仕事を手伝ってあげればいいのです。

 仕事を人に依頼できるというのは立派な能力です。ぜひ頭の片隅に入れおいていただけると幸いです。