米国のインフレは鈍化し、連邦準備制度理事会(FRB)当局者が利下げを視野に入れる水準に達している。ただ、いつ利下げを実施するかは、労働市場がどのようなシグナルを発するかにかかっているといえそうだ。米商務省が26日発表した2023年12月の個人消費支出(PCE)価格指数は前月比0.2%上昇し、前年同月比の伸びは2.6%となった。前年同月比の伸びは22年6月に記録した7.1%を大きく下回るが、それでもなお、昨年下半期のインフレ鈍化のペースを十分に表していない。昨年7~12月のインフレ上昇率は前年比でわずか2%だった。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数も同様の傾向を示す。12月のPCE価格指数は前月比で0.2%、前年同月比で2.9%、それぞれ上昇した。下半期の伸びは前年比1.9%だった。