改札Photo:PIXTA

関東の鉄道事業者11社局が3月25日から、クレジットカードのタッチ決済による後払い乗車の相互利用を開始する。54路線729駅で事業者をまたいだ利用が可能となり、インバウンドや国内利用者双方に利便性向上が期待される一方、ICカードとの今後の関係性も注目される。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)

クレカによるタッチ決済が
54路線で利用可能に

 関東の鉄道事業者11社局は3月25日からクレジットカードのタッチ決済による後払い乗車サービスの相互利用を開始する。導入済みの京王電鉄、京急電鉄、西武鉄道、東急電鉄、東京都交通局、横浜高速鉄道の6社局に加え、小田急電鉄、小田急箱根(旧・箱根登山鉄道)、相模鉄道、東京メトロ、東武鉄道の5社が新たに導入し、11社局54路線729駅で事業者を跨いだ利用が可能になる(一部の路線・駅はサービス対象外)。

 ただし、大手私鉄では唯一、京成電鉄が参加していない。後述の通り、成田空港を利用する外国人旅行者に親和性の高いサービスだが、同社は「現時点で参加の予定はない」と述べる。他社の導入事例はチェックしており、タッチ決済に限らず決済手段の拡大に向けた検討はしているという。

 タッチ決済は2021年4月、南海電鉄が大手私鉄として初めて導入し、関東では2023年4月に江ノ島電鉄がサービスを開始した。関西圏では大阪・関西万博を控えた2024年に、主要鉄道事業者が導入を完了している。

 日本におけるタッチ決済はコロナ禍以降、本格的に普及した。ビザ・ワールドワイド・ジャパン(Visa)によれば、同社カード利用に占めるタッチ決済の割合は、2020年の10%から2025年9月末時点で66%まで急増。筆者も2024年末からタッチ決済を利用するようになり、その便利さと手軽さを実感した。