ジョー・バイデン米大統領は先週、全米自動車労働組合(UAW)の政治集会で演説したが、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルの軍事攻撃に反対する活動家たちの抗議がこれを中断した。活動家はその前日にも演説中のバイデン氏に罵声を浴びせた。同氏は大統領就任以降で最も声高な抗議に直面している。活動家は、バイデン氏が1月にサウスカロライナ州の教会で行っていた演説も妨害した。イリノイ州では、同氏が自動車工場の労働者を前に演説している最中に大声を上げ、ワシントンとミネソタ州では資金集めの集会に押し掛けた。活動家はバイデン氏が全米各地を回って開くほぼ全て公開イベントに出没している。これは各国で広がるパレスチナ支持運動の一環だ。イスラエルで民間人ら約1200人が殺害された昨年10月7日のイスラム組織ハマスによる奇襲を受け、イスラエルがガザへの攻撃を続ける中、ワシントンなど各国首都でパレスチナ支持のデモなどが起きている。パレスチナ当局によれば、イスラエルによる砲撃と侵攻が始まってからガザでは2万5000人以上が死亡した。この数字は民間人と戦闘員を区別していないが、その大多数は女性と子どもだ。多くの住民が家を追われ、食糧不足に陥っている。一方で、ハマスは今も米国人を含む人質約130人をガザで拘束している。