パチンコ、麻雀、女、酒、タバコを欠かさず、ほぼニート状態の父親。それに母親が共依存するという複雑な家庭環境に育った。14歳のとき、父親が自己破産して失踪。貧しい生活を支えた母親は病に倒れ、半身不随に。苦境のなか、独学で大学に合格、奨学金を得た。そして、兄・成田悠輔がくれた本をきっかけに「起業」を志した。話題の書『14歳のときに教えてほしかった 起業家という冒険』(ダイヤモンド社)の著者・成田修造は、体当たりで起業家の道を歩むようになる。本書は起業を通じた人生の指南書で、何歳からでも組織に頼らず、副業・独立・起業でビジネスを展開するときに必須の内容。これからは会社員であっても、自分で事業をつくれると強い。その思考法とノウハウを全公開する。
※本稿は、『14歳のときに教えてほしかった 起業家という冒険(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【会社員必見】もはや起業に挑戦しない理由はないと断言するワケPhoto: Adobe Stock

米国と中国に
水をあけられる

日本の高度経済成長を支えた大企業が苦境に立たされている一方、スタートアップは成長を加速させています。

米国と中国は、PC、スマホ、インターネット、AI、EVでイノベーションを起こし続けることに成功しました。

米国の巨大テック企業GAFAM(グーグル=アルファベット、アップル、フェイスブック=メタ、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)をはじめ、EVのテスラ、半導体大手エヌビディア、中国の電子商取引(EC)最大手のアリババ集団、ネットサービスのテンセント、ネット検索のバイドゥ、スマートフォンのシャオミといったスタートアップが現在進行形で世界を塗り替えています。

変化の激しい時代
だからこそやるべきこと

今のところ日本は残念ながら後れをとっていますが、起業する環境が整いつつある今、日本企業がイノベーションを起こせない理由はありません。

すでにソフトバンク、ファーストリテイリング、ニデック、楽天など多くの日本企業がグローバルにビジネスを展開していますし、これからは2000年以降に誕生したスタートアップが存在感を増していくはずです。

こうした変化の激しい環境では、チャレンジしないことがむしろリスクになります。

大学に進学しないこと
を選んだ起業家たち

チャレンジをする人としない人で、金銭面のみならず、自己成長や働き方の自由度、精神的な豊かさなど、さまざまな部分で大きな差が出るはずです。

今、僕が一緒に仕事をしているカフカという会社の創業メンバーは、10代のときに「大学に進学しない」ことを意図的に選択した人たちです。

彼らは大学には進まず、それぞれに会社を創業し、プログラミングのスキルを身につけ、自分たちでサービスを開発しています。

かつての成功概念を
ひきづらない

このように、「偏差値の高い有名大学を卒業して大手企業に入る」というトラディショナルな成功概念の枠組みから飛び出した人が活躍する時代が、すでにやってきています。

現状に甘んじていたら、何も変わりません。もしこのまま日本の個々人が行動を変えなければ、やがてとり返しがつかないほど世界に後れをとることになります。

今の生活をよりよいものにしたいのであれば、挑戦しない理由はありません

※本稿は、『14歳のときに教えてほしかった 起業家という冒険』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。