週刊文春電子版は「【巨弾レポート】元コンパニオンの重用、日経新聞を拒絶…豊田章男・トヨタ会長はなぜ不正を招いたのか《グループ3社で連続発覚》」特集で、トヨタに厳しい姿勢を見せている。最新の国内外のトヨタ報道を読み解く。(イトモス研究所所長 小倉健一)
北朝鮮でトヨタ車が
愛用される理由
北朝鮮が「トヨタ」を愛していることはあまり知られていない。昨年の北朝鮮の金正恩委員長とロシアのプーチン大統領が首脳会談を行った後で、「特別な個人的関係」の証しとして、プーチン大統領も専用リムジンとして使うロシア車の「アウルス・セナート」を贈呈している。
これまで、金委員長は、メルセデス・マイバッハのS650セダンをイタリアの企業が装甲を施したものに乗車していた。そして面白いことに、金委員長の随行員たちは皆、「トヨタ」に乗っていることが確認されている。
(英タイムズ紙『ウラジーミル・プーチンから金正恩への最新の贈り物』2月20日)>
車列を組むクルマといえば、実用性を重視しているということが推測されるわけで、トヨタ車へのアツい信頼が北朝鮮からも寄せられていることが明らかになった。
今回は、トヨタについて述べたい。
トランプ氏勝利で
電気自動車の普及が止まる可能性
今、世界では、電気自動車が、果たして本当にエンジン車に取って代わることができる存在なのかが、激しく議論されている。少し前までは、いずれガソリン車がなくなると言われていたが、電気自動車がこれ以上普及発展するためには、多くの問題を抱えていることがわかっており、それが技術的に解決できるのかどうかということだ。世界は、混沌としている。
トランプは、ストライキを行っている労働者たちに対し、大手自動車会社との交渉で良い結果を得たとしても、電気自動車が彼らを無用の長物にするだろうから、それがどうでも良いと述べた。トランプは労働者たちに向かって、「お前たちが何を手に入れようと、2年後には全員がクビだ」と叫んだ
(独経済メディアDeutsche Wirtschaftsnachrichten「電気自動車は内燃機関よりも故障しやすい」2月19日)>
米大統領選挙は、今日投票が行われれば、トランプ氏はバイデン大統領に勝利するような情勢であり、電気自動車の普及は止まることになるかもしれない。しかし、EU(欧州連合)では真逆の情勢だ。