米国のインフレ率は1月も低下したが、市場予想を上回った。これにより、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げへの道筋が不透明となり、FRBが年央まで利下げを先送りする余地が生まれる可能性がある。米労働省が13日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で3.1%上昇した。伸びは昨年12月の3.4%を下回り、昨年6月以来の低さとなった。それでも、市場予想の2.9%ほどは低下せず、FRBの早期利下げを期待する投資家の失望を誘った。利下げは株高につながることが多い。経済活動を活性化させ、債券との投資マネー争奪戦に歯止めをかけるからだ。この発表は市場に嫌気された。株価は急落し、債券利回りは上昇(価格は下落)した。ダウ工業株30種平均は500ポイント超(約1.4%)下落し、1日の下落率としては昨年3月以来の大きさとなった。ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、米3大株価指数の下げ幅は、CPIの発表日としては2022年9月以来の大きさを記録した。