新NISAで1億円はつくれる!「ほったらかし」卒業で投資の最終目標を達成せよ投資の最終目標はお金を増やすことではなく、増やしたお金を使うことである(写真はイメージです) Photo:PIXTA
*本記事は本の要約サイト flier(フライヤー)からの転載です。

おすすめポイント

「億り人」という言葉に象徴されるように、資産1億円の達成は個人投資家のひとつの到達点だ。しかし、文字通り桁外れの金額に、そこに至る道筋をイメージできない人も少なくないだろう。

『【新NISA完全攻略】月5万円から始める「リアルすぎる」1億円の作り方』書影『【新NISA完全攻略】月5万円から始める「リアルすぎる」1億円の作り方』 山口貴大(ライオン兄さん)著 KADOKAWA刊 1650円(税込)

 ところが本書の著者であるライオン兄さんこと山口貴大氏は、2024年から始まる新NISAを利用すれば、1億円はけっして不可能な数字ではないと呼びかける。NISAとは、端的に言えば運用益を一定額まで非課税にしてもらえる、投資用口座のことだ。新NISAでは元手1800万円までであれば、投資でいくら利益を出しても税金を払わなくてよい。これを利用して、定番のつみたて投資をしていけば、利益を控えめに見積もっても老後には総計1億円を受け取ることができる計算になる。この状況が作り出せれば、老後も安心して迎えられるというものだろう。

 投資の入門書では、インデックスファンドへのつみたて投資、いわば「ほったらかし投資」が定番であるが、本書の特徴はその切り崩し方の試算例も豊富に掲載していること、そしてただの「ほったらかし」からの卒業を促していることにある。投資の最終目標はお金を増やすことではなく、増やしたお金を使うことである。資産の切り崩し方がわからなければ、人生の終盤に大損をしてしまうことになりかねない。そうならないためには、ただのほったらかしで終わらずに、金融リテラシーを身につける必要がある。新NISAをきっかけに投資を始めようとする人にも、すでに投資を始めている人にも、学びの多い一冊になるはずだ。(池田明季哉)