フィリピン海での最近の訓練中、米軍のジェット戦闘機は甲高い音を立てて米原子力空母カール・ビンソンから飛び立った。数キロ離れた所には中国の情報収集艦2隻の姿があった。その3カ月前は中国軍の番だった。米国の同盟国である日本が注視する中、同じフィリピン海で中国軍のジェット戦闘機が空母への発着艦を数百回繰り返した。フィリピン海は台湾の東にある太平洋の海域で、米国と日本が戦った第2次世界大戦中は空母による決戦の場所だった。ここに再び空母が集結しており、それにはもっともな理由がある。台湾あるいは南シナ海を巡り中国と米国の間で紛争が起きれば、フィリピン海の支配が極めて重要になる。グアムやハワイの基地から配備される米国の軍艦や部隊、補給品は、この海域を通過しなければならない可能性が高い。
米空母に同乗、間近に見た対中緊張
東アジアで紛争が起きれば重要となるフィリピン海で米中海軍が訓練を実施
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