離婚で子どもを不幸にしないポイントを弁護士が解説!親権の勘所とは?【マンガ付き】子どもについて決めていくうえで重要なのは、子どもの幸せを最優先にすることだ(写真はイメージです) Photo:PIXTA

子どもを持つ夫婦が離婚の際に必ず決めなければならない子どもの問題。親権や養育費、離婚後の姓などの取り決めだけでなく、子どものメンタル面のケアも重要です。弁護士の森元みのりさん監修の『イラストと図解でよくわかる!増補改訂版 前向き離婚の教科書』(日本文芸社)から子どもを一番に考えながら離婚を進めるポイントを紹介します。

これまでの
離婚を思う経緯

 結婚して12年のパート社員の山田真紀(36歳)は、夫・武史(40歳)と、家の中ではほとんど会話もなく、一人息子の翔太(10歳)を介して夫婦の会話が成り立つことも度々だ。夫は口を開くと「お前が悪い」と真紀をなじるばかりで「家庭内離婚」状態。しかし、外では仲のいい夫婦を演じている。真紀は翔太が成人するまでは、と我慢をしていたが、「このままだと自分がおかしくなりそう」と自覚する。

 そんなある日、たびたび夫の愚痴を聞いてもらっている、いとこの智子と会う。離婚経験もある智子に「離婚を考えている」と打ち明けると、智子から離婚の心構え、離婚に関わるお金、離婚後の生活費・養育費などのアドバイスを受け、調べ始めた。

 真紀に離婚を踏みとどまるきっかけにもなっている翔太の存在だが…。