吉本興業の「顔」だった大﨑洋さん(69)が、6月29日の株主総会をもって退社する。マネージャー、
7万部超えのヒットを記録している同書から、
「家族の絆」は永遠なのか?
家族には2種類あって、ひとつは自分が生まれた家族です。
これは選べないものですから、自分にとっていい家族になるか、そうでない家族になるかは運任せです。
「親ガチャ」なんてイヤな言葉でわざわざラベルを貼らなくても、経済状態から性格的なことまで、どんな親のもとに生まれてくるか、どんな子どもが生まれてくるかは、選べない。そんなことは、わかりきった話です。
僕は平凡な家に生まれましたが、父と母と祖父母と姉という家族には、もちろん満足していました。でも、もう残っているのは僕の母親代わりのような姉だけですし、べつべつの家庭を築いています。「生まれた家族」は年月とともに変化していくんですね。
いい家族でも、そうでない家族でも、「ずっと同じ」はあり得ませんから、家族が永遠の絆というのはやや違う気もします。
そして、家族の種類のもうひとつは、自分がつくる家族。
その大もととなるのが大抵の場合は夫婦で、友だちよりもつよい絆です。
「誰にも言えない社外秘」でも、「親友に打ち明けられた秘密」でも、夫や妻になら言っても許される、と考える人も珍しくありません。子どもが生まれたら、もっと絆はつよくなり、共同の大きな責任が生まれます。
それなのに、離婚届にハンコをぽんと押した瞬間から、いきなりリセットで赤の他人になる。子どももやがて独立しますから、「ずっと同じ」ということはこちらもなさそうです。