「トイレに行くときの『お花を摘みに行く』の他の言い方は『チューリップしばいてくる』」を超える秀逸な名言は…
そう語るのは、これまでX(旧Twitter)上で8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題し、累計で200万以上の回答を見てきた「坊主」氏だ。いまや空前の「大喜利ブーム」。大喜利のように「斜め上の発想を出す」というスキルは、「面接での一言」「LINEでのうまい返し」「意中の相手を口説く言葉」「新企画のアイデア」などに使える“万能スキル”でもある。そんな大喜利について、世界で初めて思考法をまとめた話題の著書『大喜利の考え方』では、「どうすれば面白い発想が出てくるのか」「どんな角度で物事を見ればいいのか」などを超わかりやすく伝えてくれている。まさに「面白い人の頭の中」が丸わかり。そこで、この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、大喜利的な思考法を詳しく解説する。(構成/種岡 健)
お気に入りフレーズを集めておく
大袈裟な言葉を聞いたとき、それをメモしておくといいでしょう。
たとえば、関西人が言う「お茶をしばく」って、いいフレーズだと思うんですよね。
関西で「お茶する(喫茶店に行く)」という意味をあらわす言い方です。
「しばく」という言い回しが独特で、私にはグッときます。
それをうまく使った回答があります。
〈お題〉
「女性がトイレに行くことを『お花を摘みに行く』と言いますが、他の言い方はありますか?」選手権
〈最優秀賞〉
うちは「チューリップしばいてくる」って言います
「しばく」には「叩く」という意味もあるので、それをイメージさせて、チューリップを叩いたり殴ったりしている絵も浮かびます。
チューリップに恨みがある感じがしていい。
「お花を摘む」の表現も生かしているのがポイント高いです。
「逆の立場」から言い返そう
私の好きな言い回しに、
「便所でタバコ吸うな。喫煙所でウンコするぞ」
というものがあります。うまい返し文句だと思います。
このように、「逆の立場に置き換える」というテクニックがあります。
〈お題〉
「『便所でタバコ吸うな。喫煙所でウンコするぞ』
みたいなこと言おう」選手権
〈最優秀賞〉
体育で座学するな。
保健で実技するぞ
体育の授業は、小学校や中学校の男子にとっては、ご褒美のような時間です。その気持ちを代弁した名言になっていますよね。
見事に言い返しています。
これが、「逆の立場」になって考えてみるということです。
男女を逆にしてみる。
関東と関西。
大人と子ども。
タワマン女子と子ども部屋オジサン。
逆にすることは、いくらでも見つかります。
〈お題〉
「女性がトイレに行くことを『お花を摘みに行く』と言いますが、その男性バージョンは?」選手権
〈最優秀賞〉
象さん出してくる
まあ、下ネタですが、花と象のほんわかさが効いていますね。
世の中、マイナスな言葉はたくさんあります。
不謹慎な表現をなくしていく動きがありますし、放送禁止の言葉も多い。クレームや炎上を恐れていますからね。
そんな世の中をよくするのが、面白い「言い換え」なのです。
(本稿は、『大喜利の考え方』から一部抜粋した内容です。)
日本一の大喜利アカウント
X(旧Twitter)は、2024年1月現在で190万フォロワーを突破。元々、「2ちゃんねる」が大好きで、「匿名で面白い回答をする人がたくさんいる!」ということに衝撃を受け、Xでお題を出し続ける。これまで8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題。累計で2万以上のお題を出し、数百万以上の回答を見てきた。昼は僧侶として働く、正真正銘の「お坊さん」でもある。また、都内に「虚無僧バー」「スジャータ」というBARを2軒経営しており、誰でも1日店長ができる店として、さまざまな有名人やインフルエンサーなどに店長を任せている。BARの名前の由来も仏教からとられている。『大喜利の考え方』(ダイヤモンド社)が初の著書。