「『朝っぱら』は埼玉の方言だ」を超えるマニアックすぎる「あるある」は…。
そう語るのは、これまでX(旧Twitter)上で8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題し、累計で200万以上の回答を見てきた「坊主」氏だ。いまや空前の「大喜利ブーム」。大喜利のように「斜め上の発想を出す」というスキルは、「面接での一言」「LINEでのうまい返し」「意中の相手を口説く言葉」「新企画のアイデア」などに使える“万能スキル”でもある。そんな大喜利について、世界で初めて思考法をまとめた話題の著書『大喜利の考え方』では、「どうすれば面白い発想が出てくるのか」「どんな角度で物事を見ればいいのか」などを超わかりやすく伝えてくれている。まさに「面白い人の頭の中」が丸わかり。そこで、この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、大喜利的な思考法を詳しく解説する。(構成/種岡 健)
「使いやすいネタ」を用意しよう
誰もが経験した「共通体験」はウケやすい鉄板ネタです。
わかりやすい「学校あるある」を紹介しましょう。
〈お題〉
「小学生がやっているバカなこと」選手権
〈回答〉
階段の踊り場で必ず踊っているやつがいる
テツandトモさんが言いそうなネタですが、これくらいのレベルでもウケます。
誰もが生まれてきたときは赤ちゃんだったように、どんなに偉い人でも小学校や中学校に通っていたのです。
こんなに使いやすいネタはないでしょう。
「あるある」の便利さ
「あるある」というのは、学校だけに限りません。
どんなコミュニティにも、あるあるネタは存在します。ただし、
ある程度、大衆的なものでないと、人に伝わりにくいんです。
あなたの属性を挙げてみましょう。
「出身はどこか?」「学歴はどこまでか?」
「趣味は何か?」「好きな食べ物は何か?」……
など、一般的なものの中であれば、あるあるネタが使えます。
しかし、専門的なものは取り扱い注意です。
たとえば、
「競馬ファンは、1500という数字を見るとキリが悪く見える」
のだそうです。一周の距離が1000、1200、1400、1600……と増えますからね。他にも、
「天気予報では自分が住んでいる地域より、競馬場がある地域を見てしまう」
ようです。
というように、専門的な「あるある」はいくらでもあります。
でも、これは相手も競馬ファンでないと伝わりません。
まあ、雑学としてネタにする方法もないわけではありません。
「『朝っぱら』は、埼玉の方言」だと言いますが、初めて聞いた人は、「へ~!」と驚くことでしょう。
まずは、伝わりやすいものを素材として出すようにすることを考えましょう。
(本稿は、『大喜利の考え方』から一部抜粋した内容です。)
日本一の大喜利アカウント
X(旧Twitter)は、2024年1月現在で190万フォロワーを突破。元々、「2ちゃんねる」が大好きで、「匿名で面白い回答をする人がたくさんいる!」ということに衝撃を受け、Xでお題を出し続ける。これまで8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題。累計で2万以上のお題を出し、数百万以上の回答を見てきた。昼は僧侶として働く、正真正銘の「お坊さん」でもある。また、都内に「虚無僧バー」「スジャータ」というBARを2軒経営しており、誰でも1日店長ができる店として、さまざまな有名人やインフルエンサーなどに店長を任せている。BARの名前の由来も仏教からとられている。『大喜利の考え方』(ダイヤモンド社)が初の著書。