ブラック企業に勤めながら、貯金0円から1億円を貯めた男の生活とは!?「給料が全部貯まっていくんです」と語り、独特の節約生活がSNSで大バズり! テレビ朝日、TBSなど、各種メディアや韓国や台湾、中国、タイ、ベトナムなど海外でも話題になったのが、絶対仕事辞めるマン氏だ。同氏の蓄財の道のりや、節約生活のすべてを明かした初の著書『1億円の貯め方 貯金0円から億り人になった「超」節約生活』が刊行された。節約生活のきっかけから、貯金の過程や具体的な節約テクニックまで、究極の節約思考とその実践法を丁寧に解説した1冊だ。今回はその刊行を記念し、内容の一部を紹介する。

1億円の貯め方Photo: Adobe Stock

やっとの思いで就職した会社なのに……

 就職氷河期を乗り越えやっとたどり着いた入社日初日は、22時まで働かされました。そして、次の日は7時半出社……。その帰り道で頭をよぎったのが、漫画『賭博破戒録カイジ』でした。今の状況は、カイジの地下強制労働施設にそっくりじゃないか。私はなぜあの会社で、もしかしたら40年も働き続けなければならないのか? 

 それは生活費が必要だからだよな。結局お金の問題だ。なら、私が他にお金を得る手段ってあるのだろうか? 今はこの仕事以外にない。転職は厳しいし、辞めても似たり寄ったりだ……。でも、何とかしなくては……何とか……。

 もし仮に給料を1か月まったく使わなかったら、どうなるのだろう。お金を貯め続ければ、その分懲役(ブラック企業での労働期間)40年を未来側から減らすことはできるのではないだろうか。

 もちろん、給料をまったく使わないなんて不可能だけど、なるべく使わないようにするのは可能だ。社会人の支出と収入の比率ってどのくらいなのだろう? それによって懲役の減少速度が変わる。懲役後に使う生活費もその速度に影響するはずだ。先輩社員たちの様子じゃ、給料はあまり増えないのだろう。だったら支出を減らさなきゃお金は絶対貯まらない。そうしないと懲役40年が確定してしまう。

 とにかく今は非力すぎる。なにせ、貯金ゼロだから。今の私にできる最大限は、やっぱり支出削減でお金を貯めること! 投資はその後でしょ。まずは元手のために節約だ!

2003年4月1日夜。僕は死んだ

 ここで脳と人格が完全に切り替わりました。何を犠牲にしてでもお金を貯めて懲役を短縮したい。人生で贅沢は望まない。ただただこの環境から逃げたい。それまでの希望にあふれた私はそこで死んだのです。とにかく最速でお金を貯めてアーリーリタイアってやつだな。無理は承知、無茶は承知、無謀も承知。金を貯めて絶対に仕事を辞める!

 社会人初日、入社後わずか14時間。寒さの残る夜空の下でした。絶対仕事辞めるマンの誕生です。

(本稿は、『1億円の貯め方 貯金0円から億り人になった「超」節約生活』を抜粋、再構成したものです)