帰路で見事な濁り湯のグアスカ温泉へ
ホテルをチェックアウトして、再び遠路ボゴタに戻ります。途中、気になっていたグアスカ温泉(クンディナマルカ県)に立ち寄りました。標高は2680m、ボゴタとほぼ同じです。黄土色に濁った巨大な露天プールが目の前に広がります。係員の女性が熱心に説明してくれました。温泉は500年以上前から知られ、野湯として使われていた時期もあったようですが、その後廃れてしまったそうです。
2014年に、源泉を再び利用できるようにして今の施設をオープンしたとのこと。湯が湧いている場所をそのままプールにした「足元湧出湯」で、あちこちから気泡が立ち昇っています。これだけ広大な足元湧出湯はとても珍しいです。最高の湧出地点は40度弱とのことですが、浴槽全体では35度前後。湯のニオイや味ほとんどありません。
泉質的にはひなびた湯で有名な島根県の千原温泉に似ていますが、気泡はあそこまで活発ではありません。温泉プールの一角にはジェットシャワーがあり、地元の人たちは腰や肩に当てて気持ちよさそうに過ごしていました。
隣の室内に、広いプールと打たせ湯、奥にもうひとつの浴槽があります。露天プールから湯を引いているのでぬるめですが、最奥の浴槽は加温しています。施設の案内には「温かいプールと冷たいプールを交互に浸かるのがよい」と温冷交互浴のススメが記されていました。この気持ちよさは「世界共通なんだなあ」と思わず顔がほころびます。
ボゴタから1泊2日の旅で、日本では知られていない温泉ばかりを訪ねました。ほかにもボゴタ近郊には温泉施設や温泉ホテルが数多くあります。温泉を目的に、わざわざコロンビアまで行く人は少ないかもしれませんが、60以上もの温泉が全土に渡って湧いています。温泉ポテンシャルの高い国として、コロンビアを記憶に留めてもらえたら嬉しいです。
記事で紹介した温泉
※本記事は、2024年4月1日現在のものです。