モスクワのネット通販業者「shopozz.ru」の販売員が売っているのは、掃除機や電話のアームスタンドだけではない。イーロン・マスク氏率いる宇宙開発ベンチャー、スペースXの衛星ブロードバンドサービス部門スターリンクのインターネット端末も、何十台と売りさばいた。売られた端末は、最終的にウクライナの前線にいるロシア人の手に渡った。ロシアはスターリンクの使用を禁止しているが、仲介業者が端末を購入してロシア軍に供給するケースが増えている。ロシアに先駆けて戦場で利用していたウクライナ軍にとっては、優位性が低下することになる。インタビューでオレグと名乗ったこのモスクワの販売員によると、注文の大半は「新領土」(ウクライナのロシア占領地)からのものか「軍用」だ。ボランティアがウクライナにいるロシア兵に端末を届けるという。
スターリンク端末をロシア軍に供給 闇市場の実態
イーロン・マスク氏率いるスペースXの衛星インターネット端末が、なぜウクライナのロシア軍やスーダンの準軍事組織に使われているのか
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