夏場に向けてダイエットに取り組む人にぜひ読んで欲しい1冊が『医者が教えるダイエット 最強の教科書』だ。「1ヵ月で痩せました!」「考え方が変わった!」と絶賛の声が続々。大きな支持を集めている。著者は、生活習慣病の専門医・牧田善二氏。最新の医学に基づき、最も効果的なダイエット法を解説した本書から、特別に一部を抜粋して紹介する。(初出:2023年7月5日)

痩せたい人が意識するべき「2つの体重の壁」【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

適正体重から何キロ隔たりがあるのか?

 次の表を見てください。

日本人のBMI(注)体重は妊婦除外 出所:「令和元年国民健康・栄養調査」(厚生労働省)より算出

 日本人男性で、最も肥満が多い40代。その平均身長(171.5cm)に対する適正体重(BMI22)は64.7kgです。

 しかし、実際には平均体重が72.8kgあります。その差8.1kgです。

 50代はどうでしょう。

 平均身長に対する適正体重(BMI22)は63.5kgですが、実際には71.0kgと、7.5kgの差があります。

 今度は女性を見てみましょう。

 女性は閉経を迎えると太り始め、さらに基礎代謝も大きく落ちる50代から「なかなかやせない」という悩みが増えます。

 また、多くの女性は適正体重では満足しない傾向にあり、少しでも美容体重に近づきたいと考えているようです。

 たとえば、50代の女性の場合、平均身長(156.9cm)における適正体重(BMI22)は54.2kg。

 そして、実際の平均体重が55.2kgで、その差は1.0kgとあまり大きくありません。

 しかし、女性たちが理想とする美容体重(BMI20)は49.2kgとなり、その差6.0kgと広がります。

 40代男性「8.1kg減らしたい」
 50代男性「7.5kg減らしたい」
 50代女性「6.0kg減らしたい」

 このように、ダイエットを考える多くの人にとって、6~8kg前後が一つの壁になります。

「6kgやせられたらハッピー」と感じる人が結構いるはずです。

適正体重を20kg以上超える人は、他の人と同じダイエット法ではダメ

 もう一つ、医師である私の目から見て、20kgという大きな壁があります。

 平均体重よりも20kg以上オーバーしている、つまり、男性で約85kg、女性で約75kgを超えているような状態だと、相当にひどい糖質依存症に陥っており、独自のダイエット法が必要になります。

 牧田式糖質制限ダイエットは、前述した6kg、20kgという二つの壁を基準に、以下の3段階に分けて考えられています。

 Aコース「やせたいのは6kgまで」糖質依存症軽度
 Bコース「6~20kgやせたい」糖質依存症中等度
 Cコース「20kg以上やせたい」糖質依存症重度

(本稿は書籍『医者が教えるダイエット 最強の教科書──20万人を診てわかった医学的に正しいやせ方』から一部を抜粋・編集して掲載しています)