コミュニケーションが実は苦手という人は多いだろう。特に初対面や大人数のケースではなおさら。そんな苦手意識を変える簡単な心持ちとは。本稿は、今井孝『誰でもできるのに9割の人が気づいていない、話し方・つながり方』(幻冬舎)の一部を抜粋・編集したものです。
人や場面によって
態度を変えるのはNG?
場面ごとにキャラを設定するのは、「人によって態度を変えるということか?」と抵抗感を覚える方もいるかもしれません。
しかし、安心してください。
そもそも、誰の前でも同じ接し方でいる人はいないからです。
家族に対する接し方、友達に対する振る舞い、お客様に対する態度、それぞれすべて違っているのが普通のことなのです。
人は、相手によって態度が変わる流動的な生き物です。
友達の前での自分が本物で、あとは偽りの自分、なんてことはありません。
お客様の前で神妙な態度でいる自分も本物の自分だし、家族の前でだらけている自分も本物の自分です。
自分を「与える人」と
キャラ設定する利点
全体を通じて言えることですが、
「自分は与える人間だ」
というキャラ設定をすることをお勧めします。
そうすることで、被害者キャラに陥らなくなります。
自分が「与える人」だとイメージしていると、誰かと会った時に、「何かしてもらおう」と思うのではなく、「何かしてあげよう」と自然に考えられます。
物理的に何かを与える必要はありません。
自分を「与える人」だとキャラ設定しておくと緊張しないし、居心地の悪さを感じなくなっていきます。
居心地の悪さは、自分に矢印が向いて被害者キャラになっているから感じます。
自分を「与える人」としてキャラ設定すると、相手に矢印が向くので、自然とそうした状況が改善されていきます。
もし、居心地の悪そうな場所に行く時は、「そこで何人に与えられるか?」というゲームをしてみてはいかがでしょうか?
与えることは楽しいものです。
あくまで自分でできる範囲で大丈夫ですし、思ってもないウソをつく必要もありません。
そうすると、知らない人が多い場所でも、初対面の人にも緊張しないで過ごせます。
そして、楽しく人とつながれて、結局は自分の仕事につながったりもします。
話すスキルに頼らなくても
できる工夫はたくさんある
話し方やコミュニケーションが苦手な人ほど、自分のキャラ設定を間違えて、難しいレベルを目指しすぎます。
「あの先輩みたいに飲み会をいつも盛り上げなければ」