米バイオ医薬品大手バイオジェンが24日発表した1-3月期(第1四半期)決算は一見したところ、特に胸が高鳴る内容ではなかった。売上高は再び減少し、市場予想を下回る22億9000万ドル(約3560億円)となった。バイオジェンの多発性硬化症治療薬の製品群は、競争激化により徐々にシェアを失い続けている。同社にとって最も有望な薬剤である、エーザイと共同開発した画期的なアルツハイマー病治療薬も「ブロックバスター(年間売上高が10億ドルを超える大型薬)」にはまだ程遠く、1-3月期の売上高は1900万ドルにとどまった。だが、減収期間が5年目に入った同社の場合、わずかに希望の光が見えただけでも株価が急反発するには十分だった。前日の終値時点で過去12カ月の下落率が34%に達するほど売り込まれていたバイオジェン株は24日、バイオテクノロジーセクター全体が下げる中でも4.6%高となった。
低迷する米バイオジェン株、わずかな光明で十分
アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」や希少疾患治療薬「スカイクラリス」に希望の光
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