米連邦準備制度理事会(FRB)は1日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利のフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を約20年ぶりの高水準である5.25~5.50%に据え置くことを決定した。金利据え置きは大方の予想通り。FRBの様子見姿勢は、景気が弱まらない場合は今年終盤まで続く可能性もある。FRBは同日公表した政策声明で、ここ数カ月のインフレ沈静化への「さらなる進展の欠如」を強調した。今年に入り、低インフレと健全な労働市場という目標達成へのリスクの「バランスは改善している」との認識を示していたが、声明文に変更を加え、そうした改善が停滞したことを示唆した。FRBはそのほか、保有資産7兆4000億ドル(約1165兆円)の縮小ペースを落とすことを承認した。FRBは新型コロナウイルスの流行下で4年前に立ち上げた緊急支援策の終了に向けて資産縮小を進めている。