おすすめポイント
徹夜で休みなく勉強してもなかなか成績が上がらない人がいる一方で、あまり勉強に時間を費やしているように見えないのに成績がいい人がいる。その違いはどこにあるのだろうか。「生まれつきの才能だ」「環境が違うのだろう」と考える人も多いかもしれない。しかし本書を読めば、「なぜか結果を出す人」とそうでない人の違いは、才能や環境よりも「勉強以前にやっていること」にあるのだと理解できるだろう。
本書の著者は「チームドラゴン桜」。逆転合格を果たした東大生と、そうした生徒たちを指導した経験のある講師の集団だ。代表を務めるのは『東大読書』などのベストセラーで知られる現役東大生作家、西岡壱誠氏である。本書ではそんな、いわば“勉強のプロたち”の知見をもとに、勉強で成果を出す方法が示されている。
本書の最大のメッセージは、自分に合った勉強法を選ぶことの重要性だ。単に時間と労力を積み重ねるだけのがむしゃらな努力はムダであり、自分に合った方法だからこそ、努力を継続できて、少ない時間と労力で大きな成果が上がるという。
多くの場合、無理なく結果を出せる人は、自分に合った勉強法を自然と選び、実践しているのだろう。そうした人をうらやむ必要はない。本書を読めば、誰でも最適な勉強法を見つけられるからだ。
本書から得られるのはあらゆる勉強の基礎となる方法であり、その価値は大きく、不変のものである。「がむしゃらに頑張っているのに成果が上がらない」と悩む人にとって、本書は心強い味方となってくれるだろう。(大賀祐樹)