米大統領選挙は、トランプとバイデンの再対決が確実視され、早くも「ラウンド2」とやゆされ始めた。
ところで「ラウンド1」は、いまだに「盗まれた選挙で、本当はトランプが勝っていた」と信じる人は少なくない。なかでも、商品やサービスの宣伝を目的とした長時間のテレビ広告(インフォマーシャル)で自社製の枕を売るマイピローという会社の経営者であるマイク・リンデルはその筆頭格だ。彼は「テレビでおなじみの陽気な枕おじさん」を演じるだけでなく、熱烈なトランプ支持者に転じ、2020年の大統領選に不正があった(得票をカウントするシステムが中国にハックされた)と主張。この件でも一躍有名になった。
この主張にはなんの裏付けもないとして、システム会社のドミニオン・ヴォーティング・システムズ社が「ラウンド1」終了後、リンデルを名誉毀損で訴え、13億ドルの損害賠償を求めている。一方、リンデルも同社を16億ドルの損害賠償で訴えて対抗。大衆には「俺が間違っていると証明できた人には500万ドルやるよ」と電波で公言して「誤解証明コンテスト」まで始めた。