国際司法裁判所(ICJ)はきちんと注意を払っているのだろうか。ICJは24日、イスラエルに対し、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファにおける「軍事攻撃」および「ガザにいるパレスチナ人の全部または一部に物理的破壊をもたらす可能性のある生活状況を強いるかもしれない」その他の行動を「直ちに停止しなければならない」との命令を出した。ラファで軍事作戦が開始される前、イスラエルの敵対勢力はそれほど悲惨な状況を予測していたが、現実にはそうなっていない。イスラエルがラファで壊滅しようと狙う標的はイスラム組織ハマスだけだ。3週間近く前に同市への侵攻を始めて以降、イスラエルは約100万人のガザ住民をうまく避難させてきた。ハマスはICJの裁判で当事者ではないため、今回の裁定はハマスに対して何も要求していないが、イスラエルに対しては一方的に、テロ集団であるハマスの最後の拠点で戦闘を中止するよう求めているようだ。
【社説】再び反イスラエル裁定を下した国際司法裁
ラファの現実を把握せず
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