1月20日夜にロイナムル島の建物のドアや窓を突き破った波は、地球上で特に機密性の高い軍事施設にとって招かれざる客だった。  暴風雨による高波が小さな島の中まで押し寄せ、米軍施設に被害をもたらした。滑走路は冠水し、ミサイル試験場の職員120人のうち4分の3が避難を余儀なくされた。  米国防総省によると、世界各地に点在する5000余りの施設のうち約1700カ所が、気候変動の影響を受けやすい沿岸部にある。重要でありながら特に危険にさらされているのが、ハワイとオーストラリアの中間に位置するマーシャル諸島共和国クワジェリン環礁の島、ロイナムルだ。