にもかかわらず、「自分はたいていのことは知っている」となりがちなのです。それがエスカレートすると、必要以上に自分の持っている知識をアピールしたり、誰彼構わず教えてあげようとしたりすることにつながり、その行動が老害力をさらに高めてしまうのです。
私も“元先生”の患者さんを多く診てきましたが、なかにはこちらが説明するのをさえぎって、「けっきょく、こういうことですよね」と先に結論を述べようとする人がいます。
あたかも医学的な知識があるかのようにふるまうのですが、間違っていたり、論理破綻していたりして、対応に困ることもしばしばです。
私がこういう患者さんを老害扱いすることはありませんが、場所と相手が変われば、そうみなされてしまうこともあるでしょう。
重ね重ね断っておきますが、「先生」と呼ばれる職業に就いていた人は、全員が危険な老害予備軍であるといいたいわけではありません。
読者のみなさんにとって興味深い話になると思ったので、経験上そういう傾向がありますよ、ということを、こぼれ話的に紹介させていただきました。
このような兆候が見られはじめたら老害注意報発令!
「自分は温厚な性格だし、元先生でもない。だから心配する必要はないね」
ここまで読み進めてきて、このように思った人もいるでしょう。
でも、油断はしないでください。その人の属性、人間関係、シチュエーション、行動などを細分化していけば、温厚な性格の人でも、元先生でなくても、老害認定される可能性はおおいにあります。
そこで、あなたが老害化する(もしくはすでに老害になっている)可能性を測る、簡単なチェックリストを用意しました。
該当する項目が多ければ多いほど、危険(=老害レベルが高い) と判断してください。なんらかの対策を講じないと、周囲の人と良好な人間関係を築くのが難しくなります。
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