稲盛和夫がブチギレた管理職の「逃げの言葉」仕事ができないのが即バレするNGワードとは?Photo:EPA=JIJI

経営の神様・稲盛和夫氏は「逃げの精神」を忌み嫌った。稲盛氏が会議の席で管理職を厳しく叱責したNGワードとは?(イトモス研究所所長 小倉健一)

「逃げの精神」が成長を阻害する

 小さな話なのかもしれないが、人と話していて、当たり障りのないことばかり言う人がいる。特に組織に属していると、そういう人は多い。

 もちろん、組織論において、いつも暴言ばかり吐く人は論外なのだろうが、会議において、あまりにも自分を守るような言葉ばかり言っていては、逆に信頼を失うのではないかと心配になるときがある。

 仕事をしていて、失敗を恐れることは自然な反応ではある。特に若い世代のビジネスパーソンは、失敗を避けようとする傾向が顕著にあるように感じる。それは現代に特有のものではなく、普遍的な傾向だ。何より、まじめな人ほど失敗を恐れてしまう。

 私たちが理解しなければならないのは、「安全策」「逃げの精神」が自己の成長と組織の発展をいかに阻害するかという点だ。

 仕事の現場では、日々新たな課題や問題が生じる。それに対して、逃げの言葉を持つことは一見安全策のように見えるかもしれない。