ジョー・バイデン米大統領が再選を断念した場合、代わりに誰を擁立するのかを巡って民主党内で大騒ぎとなる中、カマラ・ハリス副大統領が新たに脚光を浴びている。バイデン氏は先週のドナルド・トランプ前米大統領との討論会で精彩を欠き、年齢や職務遂行能力が疑問視される事態となったが、それでも本人は今のところ撤退の意向を示していない。民主党内では、どの知事や議員なら候補者になり得るかあれこれ思案している者もいるが、バイデン氏に代わる候補者としてハリス氏が最有力であることに変わりはない。ハリス氏の世論調査での支持率はバイデン氏とほぼ同じくらい低迷しているため、「ハリス候補」という道にはリスクを伴うが、同氏は民主党支持者、特に女性と黒人有権者の間で十分な人気があるため、代役候補から外せば党内に怨恨(えんこん)と分裂が生じかねない。