短期間で減量すると、脳は生命の危機だと認識して本能的に「食べろ」というアラートを体に発し、結果としてリバウンドしやすくなってしまうという。専門家曰く、ダイエットの真髄は「脳と体をだます」こと。適切なカロリー計算をしながら、脳と体に悟られないように少しずつ摂取カロリーを減らしていこう。※本稿は、清水 忍『ロジカルダイエット 3か月で「勝手に痩せる体」になる』(幻冬舎新書)の一部を抜粋・編集したものです。
「どれだけ減らせばいいのか」を
知らなければダイエット失敗は必然
私はダイエットで健康にやせるには「脳と体をいかにだますか」がすべてだと思っています。インスタントなダイエットで短期間でやせてしまったら、脳が生存の危機だと認識し警戒アラートを発動するのを避けられません。脳に感づかれたら最後、全身がコンフォートゾーンへ戻ろうとするモードになって、リバウンド必至でしょう。
ですから、みなさんもぜひ、少しずつゆっくりコトを進めて自分の脳と体をだましていくようにしてください。「これでダイエットになるのか?」「やった気がしない」というぐらいがベストです。
ダイエットの食事量制限で多くの人がつまずきやすい理由のひとつは、「どれだけ減らせばいいのかが分かっていない」という点です。
自分では「かなり減らしている」と思っていても、カロリー収支がマイナスに転じるまでにはまだまだ努力が足りないというケースも多いですし、また、食べる量を一気に減らしすぎて体力や筋力を削ってしまい、ストレスが高じてあっけなくリバウンドしてしまうというやりすぎのケースも目立ちます。
このように、食事量というものは、やみくもに減らしてもうまくいかないことが多いのです。「自分がどれだけ減らせばいいのか」が見えていないまま、手探り状態で減らすから、減らし足りなかったり減らしすぎたりしてしまうんですね。こういう状態では、十中八九は失敗すると言っていいでしょう。
では、いったいどうすればいいのか。
食事量制限こそ、ロジカルに進めなくてはならないのです。ロジカルダイエットでは、「自分が1日に減らすべきカロリー量」を計算式で割り出して、目標を明確にして進めていくシステムになっています。このシステムを用いて食事量をコントロールしていけば、効率よく確実にカロリー収支をマイナスにすることができる。すなわち、合理的・効率的に体をやせる状態へとシフトしていくことができるのです。このメソッドを実践していけば、「健康にやせて、二度とリバウンドしない体」を確実に手に入れることができるはず。ダイエットの勝負はもう勝ったも同然です。