電気自動車(EV)やグリーンテックを支える電池市場では中国が圧倒的な強さを誇っており、これを変えるには技術革新が必要だ。新技術はいずれ実現するかもしれないが、中国も手をこまねいているわけではない。
中国のEV市場は活況を呈しており、国内電池メーカーは世界でも有数の規模を誇る。SNEリサーチによると、寧徳時代新能源科技(コンテンポラリー・アンペレックス・テクノロジー、CATL)と比亜迪(BYD)の2社だけで、1~4月の世界EV電池市場の5割強を占めた。さらに中国メーカーは電池材料のサプライチェーン(供給網)も握っている。国際エネルギー機関(IEA)によると、中国は電極を形成するカソード活物質の世界生産能力の90%近くとアノードの97%以上を占める。