高配当株で「自分年金」をゲットするためのステップを学んでいきましょう!
元消防士が株式投資で築いた資産は、なんと8億円! 三重県在住の専業投資家・かんち。49歳で早期退職してからというもの、生活費のすべてを株の配当金でまかなっている。その配当金の総額は、なんと年間2000万円超え。高配当株と株主優待株を組み合わせた「買ったらほとんど売らない」という手間のかからない“ほったらかし投資術”は、初心者の新NISAにも参考になる。「その投資術を知りたい!」と、長年著作の刊行を期待されていたものの、すべて断ってきた投資歴40年のベテランが、初めて著した話題の書『ほったらかしで年間2000万円入ってくる 超★高配当株 投資入門』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものをお送りする。
「減収増益」はポジティブに評価
なかには「減収増益」で、売上高はそれほど伸びていなくても、営業利益は伸びているという企業もあります。
これは原価を抑えたりプライベートブランドを展開したり、儲かっていない事業から撤退して、儲かる事業にシフトしたりといった企業努力がないと実現しませんから、ポジティブに評価します。
「時価総額」に着目
なお、とくに時価総額が低めの中小型株のほうが、一般的に株価が上昇する余地が多く残されていると考えられます。
いま日本でいちばん時価総額が大きいのはトヨタ自動車(7203)で、約52兆円(2024年7月12日時点)にのぼりますが、ここから2倍、3倍に大きく成長するとは考えにくいです。ところが時価総額が100億円から500億円の中小型株であれば、2倍、3倍に成長することは珍しくありません。
私の場合はポートフォリオ内でバランスをとっているので、「時価総額が高いから買わない」といったこともありませんが、そういった企業の時価総額の規模も、少し頭に入れておくといいですね。
「有利子負債」にも着目
基本的には、「配当利回り3.5%以上」の銘柄のなかで、「増収増益・増配」銘柄を絞り込んでいけばOKですが、余裕があれば、業績に関連するものとして「有利子負債」の項目もチェックしてみてください。
マネックス証券の銘柄分析ツール「銘柄スカウター」の場合、過去10年間の「総資産」「自己資本」「有利子負債」「純有利子負債」が一覧で示されます。
「総資産」「自己資本」
「有利子負債」とは?
簡単に説明しておくと、総資産は会社が保有している「資産の合計」、自己資本は返済する必要がない「純資産」を指します。
有利子負債は企業が利息をつけて返さなければならない「負債(借金)」、準有利子負債は有利子負債からいますぐ有利子負債の返済に充てることができる企業の現預金を差し引いた「本当の負債額(ネットデット)」を指します。
「自己資本」が伸びて
「負債」が減っているのが理想的
総資産が伸びていることを前提に、その内訳として自己資本が伸び、有利子負債と準有利子負債が減っていっている姿が理想的です。
さらに余裕があれば、「設備投資」「研究開発費」もチェックします。たとえ急激に自己資本を減らした年度があったとしても、それが設備投資や研究開発に先行投資しているのであれば、将来への先行投資ですから、けっしてマイナス評価ではありません。
※本稿は、『ほったらかしで年間2000万円入ってくる 超★高配当株 投資入門』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。