この連載は、『医師が教える 子どもの食事 50の基本』の著者で、赤坂ファミリークリニックの院長であり、東京大学医学部附属病院の小児科医でもある伊藤明子先生によるものです。テレビなど多数のメディアに出演されている信頼度の高い人気の医師です。
本書の読者からは、
「子を持つ親として、食事の大切さがよくわかった」
「何度も読み返したい本!」
といった声がたくさん届いています。不確かなネット情報ではなく、医学データと膨大な臨床経験によってわかった本当に子どもの体と脳によい食事。毎日の食卓にすぐに取り入れられるヒントが満載です。今回は少し目線を変えて、子どものスマホ時間について解説します。
※食物アレルギーのある方は必ず医師に相談してください。
スマホ時間は大人が管理する
米国眼科学会の資料によると、1日のスクリーンタイムが5時間を超え、目に入るデータ量が1131MBを超えた子が近眼になっているというデータがあります[*122]。
毎日スマホやタブレットを5時間も見続けるのはかなりの時間ですし、データ量1131MBというのは、ネット動画をスマホで見る場合、2~4時間ほどのデータ量に値します。
この数値を日本でそのまま基準値にすることはできませんが、スマホ・タブレットなどで、目を使いすぎると子どもでも眼精疲労、肩こりが生じるだけでなく、近眼、さらには斜視をもたらすと確実にいえます。
そのため、子どもの目を守るために使用時間を管理することは必要でしょう。
WHOでは、1歳まではスクリーンタイムは0分、5歳になるまでは1時間を推奨しています。クリニックの診察室で0歳児に注射をするときに、ときどきスマホの動画を赤ちゃんに見せて気を紛らわせようとする親御さんがいますが、じつはあまりおすすめはできません。
目をいたわりたい時のおすすめレシピ
目をいたわりたい時や目が疲れた時は、ぜひ親子でモロヘイヤのスープを飲んでみてください。モロヘイヤには目によいルテインがたっぷり含まれています。
作り方をご紹介しましょう。
◆癒やしのモロヘイヤスープ◆
材料(2人前)
● モロヘイヤ …… 100g
● 卵 …… 2個
● お好みの顆粒出汁 …… 2g
● 水 …… 400cc
● 塩、コショウ …… 適宜
作り方
1
モロヘイヤは茎から葉だけをもぎとり、軽く洗って、みじん切りにする。
卵はといておく。
2
鍋に水400ccと粉末出汁を入れ、沸騰したらモロヘイヤを加えて、30秒ほど加熱する。
3
卵を少しずつ流し入れてかき玉にする。
4
塩とコショウを入れて味を調える。
ホタテ出汁が相性が良くておすすめですが、お好みのものでOKですよ。
(本原稿は伊藤明子著『医師が教える 子どもの食事 50の基本から一部抜粋・編集したものです)