米新興企業Wiz(ウィズ)は4年前、4人の元イスラエル軍将校がある目標を持って設立した。それは、できるだけ速く成長してクラウドサイバーセキュリティー分野でトップに立ち、その果実を手に入れることだ。
アサフ・ラパポート最高経営責任者(CEO)ら経営陣は今まさに目標を達成しようとしている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は14日、グーグルの親会社のアルファベットがウィズを230億ドル(約3兆6300億円)で買収する方向で交渉していると報じた。
ベンチャー企業データベースを運営する米クランチベースによると、買収が実現すれば、テクノロジー分野のスタートアップとしては、電気自動車(EV)メーカーのリビアンが2021年11月に770億ドルの評価額で新規株式公開(IPO)を実施して以来、最大のエグジット(株式売却による利益獲得)になる。230億ドルは2カ月前にウィズに投資するベンチャーキャピタルが評価した水準のほぼ2倍だ。