米ニューヨーク市のプリンストン・クラブは会員が減り、資金繰り難に陥った末、2021年10月に閉鎖された。米北東部の名門8大学「アイビーリーグ」の一つ、プリンストン大学の卒業生を60年にわたって迎え入れてきたこの場所を維持すべく、会員はぎりぎりまで打開策を探った。
21世紀のクラブにふさわしい、肩肘張らず、160年近い歴史に縛られない若い卒業生に受け入れられる場所にする方法を模索した。コワーキング用スペースや歩道に面したカフェ、4階にバーラウンジを作る案もあった。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した理事会向けプレゼンテーション資料で明らかになった。
だが計画は頓挫した。債権者が物件を差し押さえ、クラブは閉鎖された。灰色の石灰岩のファサードがある10階建てのクラブハウスは改築のめどが立っていない。