「どうせ自分はうまくいかない」「一生何者にもなれない人生なのかも……」。そんなふうに自信をなくしている人におすすめの本がある。『SUPER NORMAL 凡人が上位1%の「成功者」になる抜け道』(チュ・オンギュ著 藤田麗子訳)だ。原書は昨年韓国で発売され、超話題になっているベストセラー。「自分の人生が変わるきっかけになった」「今とはちがう人生を始めたい人には教科書のようになる本」と喜びの感想が多数寄せられている。今回は特別に、本書を一部抜粋・再編集して紹介する。
歴史的な偉人ですら、数多くの失敗をしている
古今東西どんな分野でも、圧倒的な成果を収めた人には2つの共通点がある。
1 やろうと思ったことを実行した
2 失敗してもくじけずに何度もトライした
当然のことだが、生きていれば誰でも大小の失敗を経験する。
歴史的な天才たちが残した驚くべき功績の裏にも、知られていない数多くの失敗があった。
組織心理学の教授アダム・グラントの著書『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』(三笠書房)には、度重なる失敗にも屈しなかった偉人のエピソードが登場する。
・モーツァルト 35歳で亡くなるまでに600曲以上を作曲
・ベートーベン 650曲以上を作曲
・バッハ 1000曲以上を作曲
・エジソン 1093件の特許権を取得
・アインシュタイン 248点の出版物を発表
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団による「最高のクラシック名曲50選」には、モーツァルトの作品が6曲、ベートーベンの作品が5曲、バッハの作品が3曲入っている。
アダム・グラントは、彼らの成功について「作曲した数が多いほど、ヒット作が生まれる可能性が高い」と述べている。
いくら天才でも、書く曲すべてが名曲ではなかったということだ。
また、エジソンが取得した特許1093件のうち、ごく一部だけが僕たちの人生を変えたことや、アインシュタインは多数の論文を書いたにもかかわらず、相対性理論以外はあまり話題にのぼらない、という事実にも注目してほしい。
世界有数の天才と呼ばれる彼らは、圧倒的な数のチャレンジによって成功を遂げ、歴史に名を残すことができたのである。
一代で財を成した実業家たちも同じだ。
彼らの自叙伝の第1章には、度重なる失敗にもくじけず、最後まで挑戦を続けて成功を勝ち取った、というドラマのようなエピソードが必ずと言っていいほど登場する。
目標達成には「挑戦の絶対量」が存在する
歴史に名を残した天才ですらこうなのだから、僕たちのような平凡なノーマルは言うまでもない。成功するには、ひとまずチャレンジだ。
事業を始めたいと言いながら、退勤後になんの準備もせずにいたら、当然あなたの成功は遠ざかっていく。それどころか、起業するという夢がかえって現状を悪化させるかもしれない。
家ではソファに寝そべって、スマホをだらだら見ながら今の生活に甘んじて、会社では起業のアイデアに気を取られて、仕事に集中できないからだ。
最近、多くの人が始めたがっているYouTubeもそうだ。
ユーチューバーになりたいと言いながら市場調査もせず、どうやってユーザーの心をつかむつもりなのだろうか?
すでに成功している人気チャンネルを眺めて「YouTubeを研究している」と言ってほしくない。
今見えている成功の姿だけを確認しても、それほど役には立たない。
今の自分の状況に近い、登録者数が少なめのユーチューバーたちがどんなふうに結果を出しているのかを研究しよう。
ともかく、僕が言いたいことはこれだ。
いったい、いつになったら始めるのか?
早く結果を出したいという気持ちでいっぱいなのに、YouTubeやネットフリックス、インスタグラムに時間を奪われてばかりいたら、いつまでも望みを叶えることはできない。
目標を達成するために必要な「挑戦の絶対量」が存在するからだ。
望みを叶えるには必ず何度もトライして、成功を引き起こす有効なハプニングと出会うチャンスを増やそう。これが「高頻度戦略」だ。
※本稿は『SUPER NORMAL 凡人が1%の「成功者」になる抜け道』を一部抜粋・再編集したものです。