「どうせ自分はうまくいかない」「一生何者にもなれない人生なのかも……」。そんなふうに自信をなくしている人におすすめの本がある。『SUPER NORMAL 凡人が上位1%の「成功者」になる抜け道』(チュ・オンギュ著 藤田麗子訳)だ。原書は昨年韓国で発売され、超話題になっているベストセラー。「自分の人生が変わるきっかけになった」「今とはちがう人生を始めたい人には教科書のようになる本」と喜びの感想が多数寄せられている。今回は特別に、本書を一部抜粋・再編集して紹介する。
「うらやましい」「あいつはずるい」で終わらせてはいけない
成功した人を見ると、「あの人にはうまくいく理由があったんだ」と決めつけて、自分には無理だと言い聞かせていた。自分で自分の限界を決めてしまっていた。
「ビジネスで成功した人は、もともと実家がお金持ちだったんだよ」
(僕は裕福な家に生まれてないからなぁ)
「あの人は学歴が高いからうまくいったんだな」
(僕はそこまで学歴が高くないし)
「あの人はプロだから成功したんだ」
(僕は何かの専門家ってわけじゃないから)
「あの人には華麗な人脈があるからなぁ」
(僕には特別な人脈がない)
「世の中」という舞台で、自分は主役ではなく、“脇役”にすぎないと感じ、つらかった時期がある。
お金持ちの人、名門大を出た人、人脈が広い人、優れた技術を持つ専門家……そんな人と向き合うと、いつも気持ちがひるんだ。
彼らの成功を認められず、何かズルをしているにちがいないと考えた。
この世は、そんな特別な人々のためだけに存在している気がした。
僕のための場所はどこにもないように思えた。
これからもきっと僕が主人公になることはないのだと思うと、絶望的な気分になった。
僕の事業がうまくいくはずがない――。
レンタルスタジオの事業を始めたときも、こんな考えにとらわれていた。
「絶対にうまくいくはずがない状況」から奇跡が起きた!
そんなある日、スタジオのスタッフが僕にこんなことを言った。
「うちのスタジオは狭いから、規模の大きい雑誌の撮影はできませんよね」
それを聞いて、僕のプライドが傷ついたことを相手に悟られたくなかった。
だからその場では「うん、そうだね」と答えたが、帰宅してから一晩中「狭いスタジオで撮影された雑誌の写真」を探しまくった。
そこまで必死になった理由は、自責の念に駆られたせいだったのか、なんだったのかは思い出せない。
ついに求めていたような写真を見つけ出し、スタジオの広報ページに撮影イメージの1例としてアップした。
するとしばらくして、思いがけないことが起こった。
僕のスタジオが、『ハーパーズ バザー・コリア』〔世界約30カ国で発行されている女性向けファッション誌の韓国版〕という有名な雑誌の撮影に使われることになったのだ!