米連邦準備制度理事会(FRB)は7月31日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決定し、利下げが近づいていることを示唆した。ジェローム・パウエルFRB議長はFOMC閉幕後の記者会見で「政策金利の引き下げは早ければ9月の次回会合で協議する可能性がある」とし、「利下げが適切になる地点に近づいているが、まだ到達していない」と語った。FOMC政策声明には大きな変更点が二つあった。インフレ抑制がこのところ進展したとの認識を示したほか、利下げ転換に近づいていることをほのめかしたものの、確約はしなかった。インフレは「幾分高水準だ」と表現し、物価高への警戒を弱めたことは注目に値する。また、インフレ抑制が進展したことで、物価の低位安定および力強い労働市場の維持という二つの使命により均等に注力できると強調した。