正解:金利上昇でメリットを受けるのは三菱UFJフィナンシャル・グループ。

銀行株は金利の動きに敏感

 日本の銀行株は、金利の動きにきわめて敏感です。

 金利が上昇すると株価が上昇し、金利が低下すると株価が下落する傾向が顕著です。

長期投資家にとって外せない「金利上昇で値上がりしやすい高配当利回り株」三菱UFJフィナンシャルグループ株価と長期金利(10年)の推移

 財務良好、海外での事業展開が進んでいる日本の3メガ銀行グループに、配当利回りの高い金利上昇メリット株として、分散投資していく価値は高いと判断しています(2024年5月時点)。

銀行業の収益の源泉は「預貸金利ザヤ」

 日本の銀行の収益は、長期(10年)金利を長年にわたり0%近くに固定してきた日銀のイールドカーブ・コントロール政策(YCC)によって痛めつけられてきました。

 YCCによって預貸金利ザヤ(預金と貸付金の利回りの差)が継続的に低下してきたため、国内商業銀行業務の収益低迷が続いてきました。

 ところが2024年に入ると風向きが変わり、インフレ率上昇を受けて日銀は金利正常化(上昇の容認)に動いています。

(本稿は、『株トレ ファンダメンタルズ編』から抜粋・編集したものです。)