米国民は物価高が嫌いだ。カマラ・ハリス副大統領は食料品の価格つり上げを禁止することで物価高に対抗する方針を表明している。しかしハリス氏の計画は、その形態によってはエコノミストに嫌われる可能性がある。今週シカゴで開かれている民主党全国大会で同党の大統領候補指名を正式に受諾するハリス氏は、食料品価格の高騰を企業のせいにしている。米ハーバード大学の経済学者ステファニー・スタンチェバ氏が実施した調査によると、多くの人々、特に民主党支持者は、インフレの責任が企業の強欲にあると考えている。食品業界はそうした考えに強く反発しており、物価の上昇は新型コロナウイルス禍が引き起こした経済の異常な転換と関係があると主張している。コロナ禍はサプライチェーン(供給網)を混乱させ、大規模な財政出動と需要の急拡大を招いた。
ハリス氏の価格つり上げ禁止案、経済学者の見方は
価格つり上げと正常な市場原理との線引きは難しく、価格統制も簡単ではない
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