ノーベル文学賞の受賞候補者に
名前が挙がる作家の小川洋子
名園として名高い後楽園の南東、旧制第六高等学校の跡地(岡山市中区古京町)に、岡山県立岡山朝日高校の校地がある。2024年には創立150周年を迎えた中国地方きっての伝統校だ。略称は「朝日」だ。
この数年、ノーベル文学賞の候補に挙げられている小説家がいる。『博士の愛した数式』『ミーナの行進』などの著作で知られる小川洋子だ。
小川は同校から早稲田大第一文学部文芸専修に進学した。入学してすぐに文学サークルに入り、小説家になる夢を膨らませた。
『妊娠カレンダー』で1990年下半期の芥川賞を受賞し、ブレークした。その後、立て続けに各種の文学賞を受賞、その一方、太宰治賞、芥川賞などの選考委員も務めてきた。
小川の小説の作風は日本の伝統である私小説とは正反対で、フィクション性が強い。日本の現役女性作家では、作品が欧米で最も多く翻訳されている。そんなところから、ノーベル文学賞候補に擬せられることになった。