大社高校出身の
著名な3人の女性

「縁結びの神」で知られる島根県・出雲大社から、2キロメートルほど南東の田園地帯にある。県立第三中学、つまり島根県で3番目にできた公立旧制中学が前身の伝統校だ。

 新制の卒業生に、著名な女性が3人いる。

【大社高校】華麗なる卒業生人脈!竹内まりや、将棋女流棋士の里見香奈、元女優の江角マキコ…シンガーソングライターの竹内まりや氏 Photo:SANKEI

 シンガーソングライター、作詞・作曲家の竹内まりやがOGだ。出雲大社・二の鳥居近くにある老舗旅館の生まれで慶応大文学部に進学し、音楽サークルに所属した。大学卒後の1979年に発売したシングル「SEPTEMBER」により年末の第21回日本レコード大賞で新人賞を獲得、以降、スターの座へと駆け上がった。

 2020年1月発売の「いのちの歌」が、オリコン週間シングルランキングで第1位を獲得した。64歳10カ月での1位獲得は歴代最年長記録だった。夫は、シンガーソングライターの山下達郎(都立竹早高校卒)だ。

「出雲のイナズマ」と称される将棋女流棋士の里見香奈(1992年生まれ)もOGだ。2023年に結婚し、24年からは「福間」姓として活躍している。

 5歳の頃から将棋愛好家の父の影響で将棋を始め、小学5年の時にアマ女王戦A級で優勝、2004年・中学1年の時に女流2級としてプロ入りした。当初は、夜行バスで11時間以上かけて東京での対局に通っていた。

 2008年には16歳で初タイトルとなる倉敷藤花を獲得した。その後も着実に力を付け、10年には女流王将を獲得、史上最年少での三冠を達成した。

 13年には女流六冠のうち女流王位を除くタイトルを獲得し、初の女流五冠になった。7タイトル時代の19年に女流六冠と、全冠制覇まであと一歩に迫った。19年2月に女流名人通算11期を達成した。19年9月には、新タイトルの清麗を獲得した。

 将棋界には現在、女流タイトルは8つある。里見はそのうち、清麗、女流王座、女流名人、女流王位、倉敷藤花の五冠だ。過半数を制する活躍ぶりを見せている。

 元女優の江角(えすみ)マキコ(1966年生まれ)は大社高校の体育科出身でバレーボール部員だった。卒業後は実業団のバレーボールチームで活躍した。ファッションモデルに転身し、1990年代から映画、テレビドラマ、バラエティーなどで活躍した。とりわけ、98年に主演を務めたドラマ「ショムニ」(フジテレビ系列)が大ヒットし、以降、数々の賞を受賞した。2017年、「子どもたちのために」との理由で突如、芸能界を引退した。