フランスの捜査当局が先週末、通信アプリ「テレグラム」の最高経営責任者(CEO)のパベル・ドゥロフ氏を逮捕したことで、このロシア生まれの起業家は言論の自由の擁護者として注目を集める存在となったが、同氏の拘束あるいは同氏への称賛は正当化されるのだろうか。その判断は難しく、そのこと自体が欧州の検閲体制に問題があることを示している。米国の保守派はドゥロフ氏の支持でまとまっている。テスラのイーロン・マスクCEOはX(旧ツイッター)に「(フランス語で)自由 自由! 自由?」と投稿した。右派の動画プラットフォーム「ランブル」のクリス・パブロフスキーCEOはドゥロフ氏の逮捕について、「越えてはならない一線を越えた」と述べた。フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、ドゥロフ氏が政治的に標的にされているとの見方を退けたが、同国政府は同氏の逮捕理由について詳細をほとんど明らかにしていない。