日本人が忘れていた「成功の本質」
飛躍する挑戦者へのガイド

【「真の挑戦者」としての資質】
・氷のように冷たい現状を謙虚に受け止める
・劣勢にある挑戦者は、勝ち誇る強者との実力差を計る
・自らに足りないものを補う作業を地道に積み重ねる
・自分の外側に広く目を向ける

 現代日本人は、今まさに挑戦者の気概を持っているでしょうか?日本企業は世界へ挑戦するため、目標を高く見上げる場所にいるでしょうか?

 幕末維新から明治初期、戦後の日本は間違いなく日本も日本人も「挑戦者」でした。時には何もなく、外に出て世界を謙虚に学ぶしかないこともあったでしょう。

 しかし傲慢さを捨て、過去の好調だった時期の慢心を止め、本当に「挑戦者」になったとき、新しい飛躍の扉は常に開かれてきました。

 戦後日本は、敗戦という悲惨なショックにより挑戦者の立場と意識に突き落とされたと考えることもできますが、福沢諭吉の『学問のすすめ』は日本が戦争に敗北するわけでもなく、国家が破たんしないままで、日本人全員を新たな時代に挑戦する者に変える驚くべき役割を果たします。

 だからこそ『学問のすすめ』は、今まさに現代日本人が読むべき書籍なのです。

 過去2つの時代、日本は挑戦者の気概を取り戻すことで奇跡の飛躍を手に入れました。3度目の危機に瀕している私たちは、過去2度の奇跡と同じ道を歩むことができるでしょうか。第3の飛躍により日本の未来をつくることに勝利するか、沈滞か、日本人はまさに運命の分岐点にいるのではないでしょうか。

 幕末明治の日本人が、どのような視点と想いで世界と日本を眺めたのか、当時の超ベストセラーである『学問のすすめ』を読むことで、皆さんにも当時の日本人が抱いた挑戦者の気概がきっと伝わってくることでしょう。(第9回に続く)

次回は5月9日更新予定です。


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