9月は予想通り、米国株にとって厳しい月となっている。米経済の健全性に対する懸念を背景に、SP500種指数は先週4.2%下落した。6日に発表された8月の米雇用統計では、非農業部門就業者数の増加幅が予想を下回った。3日の米製造業景況指数も業況拡大・縮小の分かれ目である50を下回り、株価は8月上旬以来の大幅な落ち込みを見せた。SP500種の1928年以降の平均月次騰落率は、9月がマイナス1.2%と最も低い。ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、SP500種は同期間の9月の56%をマイナスで終えている。11日に発表予定の米消費者物価指数(CPI)は、物価上昇圧力の緩和が続いているかどうかや、このところ下落している米画像処理半導体(GPU)大手エヌビディアなどの大型テック株が反転の足掛かりを得られるかどうかの判断材料となる。米国株は2024年上半期に大きく上昇したものの、その後はそれほど楽観的ではないムードが続いているのをアナリストや運用担当者は感じている。