親の生きがいを奪わずに、健康も守る

 こんなときには「部分要求をする」のがおすすめです。たとえば、「夏と冬だけ、誰かに頼んでみるのはどうかな?」などがそうです。この例では、夏と冬だけ庭仕事を外注するのを提案してみました。

 このように、50%でも60%でも接触機会を減らすという妥協案を示せば、受け入れてもらえる可能性は高まります。なぜなら、自分の仕事をとられる、否定されるといった拒否感が薄れるからです。

 庭仕事における「部分要求」としては「高い樹木の剪定だけ外注する」「腰への負担を軽減できる草むしり道具をプレゼントする」などのアイデアがいいでしょう。

 具体的な妥協案を提示しながら、お互いが納得できる落としどころを見つけましょう。

 先ほどもお伝えしましたが、皆さんが親を心配するのは非常にいいことです。加えて、なにかあってからでは遅いですから、ちゃんとコミュニケーションを取ろうとする姿勢もすばらしいと思います。あとは、その気持ちがうまく伝われば完璧です。

 伝え方の正解は人それぞれですので、ぜひ上記を参考にしながら皆さんにあった伝え方をしていただけますと幸いです。