「歳をとった親が言うことを聞いてくれない」。誰もが一度はこんな経験をしているのではないでしょうか。「親がいつまでも自分のことを若いと思っている」「病院ギライがなおらない」「お酒の量が減らない」などその悩みはさまざまです。親のことを思って言ったのにもかかわらず、いつも喧嘩になってしまうのは、実は伝え方に問題があります。そんな問題を解決すべく、この夏『歳をとった親とうまく話せる言いかえノート』が発刊されます。本記事では書籍の一部を抜粋してお届けします。

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「親の食べるスピードが遅いとき」あなたならなんて言う?

【食事中のNG声かけ】
もっと早く食べられない?

 親のために手間暇かけて料理を作ったにもかかわらず、ほとんど箸が進まないことがあります。「どうしてだろう」と疑問符がつきますよね。

 しかし「もっと早く食べられない?」は望ましい声かけではありません。なぜなら、「遅いよ。早く食べて」という命令を含んだメッセージだからです。相手の「自分を守らねばいけない」という自己保護反応を引き起こし、反発を招いてしまうことがあります。

 問題を解決したいならば「箸が進まない原因」を探る声かけをしてみてください。