「自分の人生を変えたい」と思っている人におすすめなのが『SUPER NORMAL 凡人が上位1%の「成功者」になる抜け道』(チュ・オンギュ著 藤田麗子訳)だ。原書は昨年韓国で発売され、超話題になっているベストセラー。「今までの思考を変えてくれたすばらしい本」「自分の人生をあきらめずに、まずはやってみようみようという気になった」「今とはちがう人生を始めたい人には教科書のようになる本」と喜びの感想が多数寄せられている。今回は特別に、本書を一部抜粋・再編集して紹介する。

「成功を引き寄せる人」に共通する「すごい行動」とは?Photo: Adobe Stock

成功をリピートできるのには理由がある

思いがけず成功した人々は、自分が「なぜうまくいったのか」という成功の理由を自己分析しないことが多い。

これでは、再び同じような成功をつかむことは難しい。

たった1冊ベストセラーを出して消える作家や、一発屋の歌手みたいなものだ。

こんな形の成功を望んでいる人はいないだろう。

一度の奇跡で終わらせないためには、「突然訪れた成功事例=突然変異」を徹底的に分析する必要がある。

どんなジャンルにおいても、突然変異が現れると、それを真似しようという試みがあちこちで繰り広げられる。

やがて最初の新鮮な衝撃は消え、市場はたちまちレッドオーシャンになってしまう。

こんな戦いの中で生き残れるのは、どんな人なのか?

研究に研究を重ねて最良のものを生み出した人、誰も追いつけないような「差別化」を成し遂げた人だけが、圧倒的な成果を上げ続けることになる。

なんの変哲もないコーヒーカップがバカ売れした理由とは?

僕はスマートストアを運営しながら、このことを思い知った。

とあるスマートストアで、「アインシュペナー(※)用コーヒーカップ」という商品が不思議なほどヒットしたことがある。
※コーヒーに生クリームを浮かべたドリンク

利用者数がずば抜けて多いストアというわけでもなかった。

僕はこれを「突然変異」だと判断した。

なんの変哲もない耐熱ガラスのカップに「アインシュペナー」という流行りのコーヒーの名前をつけただけなのに、マグカップや一般的なコーヒーカップよりはるかに売れていたからだ。

まさしくそこに消費者の欲求が隠れていた。

「成功例」をまずは真似する。その次にやるべきこととは?

消費者は単なる「コーヒーカップ」にとどまらず、アインシュペナーなどの自分好みのコーヒーを入れるカップを求めていた。

だったら、「エスプレッソ用コーヒーカップ」「フラットホワイト〔エスプレッソに泡立てたミルクを加えたドリンク〕用コーヒーカップ」という商品を出せば売れるんじゃないだろうか?

そう思いついたからには、試さない手はない。

すぐにこの名前で商品を登録して、消費者の買いたい気持ちを刺激するイメージ写真をつくってアップした。

結果は大成功だった。

いち早く動いた甲斐があって、僕のスマートストアは該当カテゴリーの上位を占めることができた。

惜しかったのは、コーヒーカップにコーヒーの名前をつけること以上の差別化ができなかったという点だ。

実を言うと、僕はアインシュペナーやフラットホワイトの特徴が、よくわかっていなかった。

「特別なコーヒーの名前がついたカップを購入する人が、なぜ増えているのか」という理由を、きちんと把握できていなかったのだ。

あのときもう少し掘り下げて考えていたら、フラットホワイトやエスプレッソにぴったりのコーヒーカップを徹底して研究したはずだ。

そして、コーヒーマニアの心をつかむ、差別化された商品を出していたことだろう。

持続可能な成功に必要なのは「差別化」

こういった要領で、自分の後続ランナーを引き離す方法を研究していけば、圧倒的な成果をいっそう長く維持できる。

持続可能な成功のために、模倣を超えた「差別化」を図ろう。

ただ盗むだけでは、自分が望む結果を得ることは絶対にできない。

繰り返すが、世の中は勘がよくて、実行力のある人であふれ返っているからだ。

※本稿は『SUPER NORMAL 凡人が1%の「成功者」になる抜け道』を一部抜粋・再編集したものです。