「自分の人生を変えたい」と思っている人におすすめなのが『SUPER NORMAL 凡人が上位1%の「成功者」になる抜け道』(チュ・オンギュ著 藤田麗子訳)だ。原書は昨年韓国で発売され、超話題になっているベストセラー。「今までの思考を変えてくれたすばらしい本」「自分の人生をあきらめずに、まずはやってみようみようという気になった」「今とはちがう人生を始めたい人には教科書のようになる本」と喜びの感想が多数寄せられている。今回は特別に、本書を一部抜粋・再編集して紹介する。
成功をリピートできるのには理由がある
思いがけず成功した人々は、自分が「なぜうまくいったのか」という成功の理由を自己分析しないことが多い。
これでは、再び同じような成功をつかむことは難しい。
たった1冊ベストセラーを出して消える作家や、一発屋の歌手みたいなものだ。
こんな形の成功を望んでいる人はいないだろう。
一度の奇跡で終わらせないためには、「突然訪れた成功事例=突然変異」を徹底的に分析する必要がある。
どんなジャンルにおいても、突然変異が現れると、それを真似しようという試みがあちこちで繰り広げられる。
やがて最初の新鮮な衝撃は消え、市場はたちまちレッドオーシャンになってしまう。
こんな戦いの中で生き残れるのは、どんな人なのか?
研究に研究を重ねて最良のものを生み出した人、誰も追いつけないような「差別化」を成し遂げた人だけが、圧倒的な成果を上げ続けることになる。
なんの変哲もないコーヒーカップがバカ売れした理由とは?
僕はスマートストアを運営しながら、このことを思い知った。
とあるスマートストアで、「アインシュペナー(※)用コーヒーカップ」という商品が不思議なほどヒットしたことがある。
※コーヒーに生クリームを浮かべたドリンク
利用者数がずば抜けて多いストアというわけでもなかった。
僕はこれを「突然変異」だと判断した。
なんの変哲もない耐熱ガラスのカップに「アインシュペナー」という流行りのコーヒーの名前をつけただけなのに、マグカップや一般的なコーヒーカップよりはるかに売れていたからだ。
まさしくそこに消費者の欲求が隠れていた。
「成功例」をまずは真似する。その次にやるべきこととは?
消費者は単なる「コーヒーカップ」にとどまらず、アインシュペナーなどの自分好みのコーヒーを入れるカップを求めていた。
だったら、「エスプレッソ用コーヒーカップ」「フラットホワイト〔エスプレッソに泡立てたミルクを加えたドリンク〕用コーヒーカップ」という商品を出せば売れるんじゃないだろうか?
そう思いついたからには、試さない手はない。
すぐにこの名前で商品を登録して、消費者の買いたい気持ちを刺激するイメージ写真をつくってアップした。
結果は大成功だった。
いち早く動いた甲斐があって、僕のスマートストアは該当カテゴリーの上位を占めることができた。
惜しかったのは、コーヒーカップにコーヒーの名前をつけること以上の差別化ができなかったという点だ。
実を言うと、僕はアインシュペナーやフラットホワイトの特徴が、よくわかっていなかった。
「特別なコーヒーの名前がついたカップを購入する人が、なぜ増えているのか」という理由を、きちんと把握できていなかったのだ。
あのときもう少し掘り下げて考えていたら、フラットホワイトやエスプレッソにぴったりのコーヒーカップを徹底して研究したはずだ。
そして、コーヒーマニアの心をつかむ、差別化された商品を出していたことだろう。
持続可能な成功に必要なのは「差別化」
こういった要領で、自分の後続ランナーを引き離す方法を研究していけば、圧倒的な成果をいっそう長く維持できる。
持続可能な成功のために、模倣を超えた「差別化」を図ろう。
ただ盗むだけでは、自分が望む結果を得ることは絶対にできない。
繰り返すが、世の中は勘がよくて、実行力のある人であふれ返っているからだ。
※本稿は『SUPER NORMAL 凡人が1%の「成功者」になる抜け道』を一部抜粋・再編集したものです。