奇跡は自分のなかにある、だから生まれ変わりさえすれば、きっと人生の逆転劇を起こせるに違いない――。「やればできる!」と思考が変わる話題のベストセラーが日本に上陸。31歳、一度は人生をあきらめた著者が再起できたのは、古今東西の成功者たちが持つ「6つのマインド」にあった。3000冊を超える本を読み、抽出された「プラス思考」「決断力」「切実さ」「愚直さ」「謙虚さ」「根気」を武器に、一度しかない人生、「なりたい自分」になる方法を1冊に凝縮。新刊『たった一度でもすべてをかけたことがあるか』から「自分ならできる」と信じられるノウハウを紹介する。
一度に多くか、一度にひとつずつか
正月、多くの人がその年の計画を立てます。でも、年末になって新年の計画が達成できていることはあまりありません。少ない目標を立ててそれを超過達成する人より、多くの目標を立ててひとつも達成できない人がほとんどです。それは欲のせいです。
フランクリン・プランナーで有名な時間管理の代名詞、ベンジャミン・フランクリンは、よりよい自分になるための13の徳目を考えました。ここで重要なのは、フランクリン自身も、一度に多くの徳目を実践できないことを知っていた点です。彼は毎週ひとつの徳目を身に付けるように努力しました。1年は52週ですから、13個の徳目を毎週ひとつずつ実践していけば、1年に4度、それを繰り返すことができます。
それをいつまで続けたのでしょうか。1年だけして満足したのでしょうか。フランクリンは、それを50年にわたり続けたのです。ひとつの徳目を200回も繰り返した計算です。彼が粘り強く繰り返すことができたのは、目標を週にひとつずつに分けたからです。
時間管理の専門家であるデビッド・アレンは、目標を一度にひとつずつにすべき理由について、こう説明しています。
「天の啓示がひらめきそうな瞬間であっても、猫のエサをこぼしたら、まずはそれを片付けよう。さもなければ、猫のエサに気を取られて天の啓示どころではなくなるからだ」
(本記事は、『たった一度でもすべてをかけたことがあるか』から抜粋、一部編集したものです)