「やればできる!」と思考が変わる話題のベストセラーが日本に上陸。31歳、一度は人生をあきらめた著者が再起できたのは、古今東西の成功者たちが持つ「6つのマインド」にあった。3000冊を超える本を読み、抽出された「プラス思考」「決断力」「切実さ」「愚直さ」「謙虚さ」「根気」を武器に、一度しかない人生、「なりたい自分」になる夢を行動に変える方法を1冊に凝縮。新刊『たった一度でもすべてをかけたことがあるか』から「やればできる」と信じられるノウハウを紹介する。

【悪習慣】なぜ、自分の間違いを探すよりも言い訳を考えるのか?Photo: Adobe Stock

問題の責任は自分にあることを自覚する

 人間は誰もが他人から認められたいと思っています。心理学者のマズローが指摘したように、基本的な生理的欲求と安全の欲求が充足されると、次は他人から認められたいという社会的欲求と承認の欲求が誘発されるのです。

 自分の誤りをなかなか認められないのは、他人から悪く見られるのが心配だからです。だから自分の間違いを探すよりも言い訳を考えるのです。

「みんなが助けてくれなかったから」
「お金がなかったから」
「時間がなかったから」

 問題の原因を「自分」ではなく「他人」や「環境」のせいにするのは、非常によくない習慣です。断言しますが、言い訳をするより自分の誤りを認めるほうが、はるかにましです。

 私が軍で将校になって最初に学んだことも、問題を自分の責任として考える訓練でした。言い訳をすると、理由も聞かずに叱られました。しばしば悔しい思いもしました。自分の過ちよりも時間やお金などの環境の問題のほうが、客観的に大きく見えることもありました。

 にもかかわらず、とにかく自分の責任を考える訓練は、人生にずいぶんと役立ちました。言い訳を考えず、自分ができる最善を尽くせば、しばしば不可能に見えたことも達成できたのです。

 だから、忘れないようにしましょう。あなたがやったことの責任は、まず「自分」にあるということを。言い訳はやめましょう。自分のミスはただちに謝罪し、状況を改善するために努力すれば、誰もあなたを責めることはありません。むしろ謙虚で正直な人だと見られるでしょう。

 過ちを犯さない完璧な人はいません。この世には、ただ2種類の人間がいるだけです。自分の過ちをすぐさま認めて謝る人と、他の人や環境のせいにする人。あなたが職場の上司ならどちらの部下を評価しますか?

(本記事は、『たった一度でもすべてをかけたことがあるか』から抜粋、一部編集したものです)