ボーダレス・ジャパンを創業した
社会起業家の田口一成
福岡市早良区にあるキリスト教系の私立中高一貫校だ。100余年の校歴があり、福岡県を代表する伝統校の一つだ。男女共学で、略称は「西南」(せいなん)だ。
西南学院の建学の精神は、「キリストに忠実なれ」だ。その精神に基づいて「地域社会および国際社会に奉仕する創造的な人格を育てる」ことを、使命としている。
それを体現している卒業生がいる。社会起業家の田口一成(かずなり、1980年12月生まれ、98年卒)だ。「ソーシャルビジネスで世界を変える」ことを標榜するボーダレス・ジャパン(本社・福岡市中央区)を2007年に創業し、社長を務めている。
貧困、差別、格差、少子高齢化、気候変動などの社会問題を、ボランティアではなく「仕事」として取り組んでいる。世界十数カ国で約50の事業を展開しており、グループ全体の従業員数は約1500人だ。
田口は西南を経て早稲田大商学部を卒業した。「多くの人を助けたい、多くの社会問題に貢献したいと考えているのですが、これは西南時代の学びに通じるものがあるかもしれません」(西南学院中学校・高等学校HPから引用)と、述べている。