女優の芦田愛菜女優の芦田愛菜 Photo:VCG/gettyimages

女優の芦田愛菜と
宇宙飛行士の向井千秋

 慶応義塾が擁する一貫教育校の中で唯一の女子校だ。東京・港区の慶応大三田キャンパスのすぐ近くに校地がある。予備校の偏差値ランキングでは、男子校、女子校、共学校を含め全国の高校でベスト10位に入る超難関校だ。

 女優・タレント・歌手の芦田愛菜(まな)の大学進学がこの春、芸能界でちょっとした話題になっていた。慶応義塾女子高校の3年生だったが、慶応大医学部に内部進学するとか京都大医学部を受験するとかのうわさがあった。結局、慶応大の法学部政治学科に内部進学した。

 芦田は「国民的天才子役」と言われた。2004年6月生まれで、09年に子役デビューした。11年春からのテレビ連続ドラマ『マルモのおきて』(フジテレビ系)で史上最年少で主演を務め、以降、テレビ・映画、声の出演が相次いでいる。

 とりわけCM出演によるテレビ露出が目立ち、22年の年間のタレントCM起用社数では17社を数え(在京民放キー局5社の地上波)、女性部門で第1位だった。

 私生活は公表されていないが、東京・荒川区立の小学校から17年4月に慶応義塾中等部に一般受験を経て入学、20年4月からは慶応義塾女子高校に推薦で進学した。芸能活動と学業の「二刀流」を成し遂げてきた賢い女性だ。

 日本女性初の宇宙飛行士に選ばれた向井千秋の知名度も高い。1994年にスペースシャトル「コロンビア」号に、98年には「ディスカバリー」号に搭乗した。

 向井は、慶応義塾女子高校からの内部進学ではなく、一般受験で慶応大医学部に入学、心臓外科医になった。現在は、宇宙の平和利用や国際関係の調整のため、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の特別参与をするとともに、東京理科大特任副学長を務めている。

 夫の病理医、向井万起男(横浜市・私立慶応義塾高校卒)はおかっぱ頭のエッセイストとして知られる。